令和6年第1回八潮市議会定例会が、3月19日に開催された。議会は、今年度の予算を含む35議案を審議し、全て可決される運びとなった。特に注目されるのは、議案第36号として提出された令和6年度八潮市一般会計補正予算である。
この補正予算では、歳入歳出それぞれに約6.9億円が追加され、総額は376億3,887万6,000円に上る。市長の大山忍市長は、この予算案を通じて新設小学校の建設など市民の教育環境の整備を推進する考えを述べ、議員からの支持を得た。
各常任委員会から報告された議案には、八潮市国民健康保険特別会計の補正予算や介護保険特別会計の予算案のほか、土地区画整理事業に関する予算案など、多岐にわたる議題が含まれている。
討論においては、池谷正議員が令和6年度八潮市一般会計予算について、コロナ禍や物価高騰の影響で市民の生活が厳しくなっていることを強調し、負担軽減策を求める意見を述べた。さらに、会計年度任用職員の報酬や、特定個人情報の提供に関する条例改正についても討論が行われた。
また、若者のオーバードーズ防止や政治資金の透明性確保に向けた意見書も可決された。岡部一正議員は、薬物の過剰摂取による問題が深刻化しているとの懸念を示し、政府に対し対策を強化するよう求めた。国民の信頼回復のため、政治資金パーティー券の不記載問題への徹底した追及を求める意見も上がった。
このように八潮市議会では、予算案の可決のみならず、時代に即した課題への取り組みが求められ、議員たちから様々な意見や提案が出された。さらなる市民生活向上が期待される中、議会の重要な役割が再確認されたといえる。