令和2年第1回幸手市議会定例会が開催され、災害対策と市民の安全をテーマに様々な議題が議論された。特に注目を集めたのは、台風19号の影響を受けての防災対策の見直しであった。市民生活部長である関根雅之氏は、昨年の台風19号において発生した内水被害への事前対策について、全職員が対応に当たったことを報告し、今後は外水被害も視野に入れた対応策を講じる重要性を強調した。さらに、要支援者に対する避難計画の整備に関して、市では個別計画書の送付を進めており、特に危険度の高い住民に関しては一層の注意が必要とされた。
また、公共施設のトイレ改修に関して、吉田小学校と権現堂川小学校が今年度中に改修されると説明され、教育環境の向上に対する市の取り組みが示された。一方で、農業関連の質問もあり、幸手市の農家数が減少している背景に対し、高齢化や後継者不足が原因とされる中、市の農業支援策が求められた。特に、農業用地の減少や農業従事者の確保が課題として挙げられた。
また、デマンド交通について、新型コロナウイルスの影響で利用者が減少していることが懸念され、公共交通の見直しが必要とされる中、利便性向上のためのアンケート実施が計画されているとの報告があった。おおむね、市長は反映させることを約束したが、具体的な施策や新たな事業の立ち上げについては、まだ未定な部分が多いとされ、今後の動向が注視される。