幸手市議会の第3回定例会では、主に交通安全対策やひとり親家庭の支援に関する問題が取り上げられた。特に、小林英雄議員は「交通安全対策について」質問し、信号機のない横断歩道における歩行者優先の規範が守られない状況について市の考えを尋ねた。
小林議員の発言によると、埼玉県の一時停止率が全国平均を下回る中で、同市内でも横断歩道の交通事故が懸念される。市民生活部長の柳下桂司氏は、埼玉県警察が運営する「歩行者優先KEEP38プロジェクト」を挙げ、分かりやすい啓発活動を進めると述べた。警察との連携を強化し、市民への周知活動に注力する考えを示している。
また、区長の選挙活動について小林議員は、公正な職務遂行が求められる中において、一部区長の政治的関与が問題とされ、自覚をもった行動が必要であると強調した。その後の一般質問では、本田謡子議員が市内小中学校についての質問を行い、教育環境の向上に向けた施策が明らかにされた。特に、学校図書館への予算の割り当てを見直す重要性が指摘された。
本田議員の質問に対し、教育部長の小林秀樹氏は、学校図書館標準の達成率が高いことを報告しつつも、古い蔵書の更新や新聞配備状況について課題があることを認識していると述べた。また、松田雅代議員は、養育費の受け取り状況やひとり親家庭の経済的支援の必要性を取り上げ、福祉部門長が即時的な支援制度を検討する姿勢を示した。
さらに、ドライブレコーダーを利用した地域の見守り活動の強化についても議論があり、市の公用車に搭載されたドライブレコーダーが犯罪抑止に寄与する可能性が考慮された。市民生活部長の柳下氏は、幸手市においても必ず必要な施策であると位置付けていると強調し、今後の展望を見据えた取組みを約束した。