令和5年6月6日、幸手市議会において、多くの議員が市の重要問題について質問を繰り広げる中、特に空き家バンクと地域農業の振興、クールスポットの設置について焦点が当てられた。
まず、青木章議員は、空き家バンク制度について言及し、現在の登録件数がゼロである事実を指摘した。市民生活部長の柳下桂司氏は、空き家バンクが創設されたものの、実際の利用者がいない理由として、物件が老朽化していたり、家族内での話し合いで登録が行われていないことを挙げた。これに対し、青木議員は、登録を促進するために市の具体的な施策を検討すべきであると強調した。
次に、農業振興に関しては、木村治夫議員が農業振興地域整備計画の変更について尋ねた。これに対し、建設経済部長の狩野一弘氏は、農業施策の基盤となるこの計画の重要性を示し、一筆管理に移行することでより正確なデータを集めることができると説明した。この変更は、農業環境の維持及び発展に寄与するものであり、県や国の補助を活用した効果的な整備が可能になると述べた。
さらに、農業の担い手不足という課題について質問が続き、新規就農者を支援するための施策を実施していることが確認された。市は、農業後継者部会を通じて新規就農者を発掘し、地元農業の活性化に向けた取組みを進めていると報告した。
クールスポット設置に関する質問では、健康福祉部長の関根一勝氏が地域における熱中症対策の重要性を強調し、県営権現堂公園などに指定された公共施設でのクールスポット設置について説明した。市は今後も市民に対して熱中症予防の周知啓発を行い、市役所、ウェルス幸手、地域の公民館を中心に15カ所でクールスポットの設置を進めていると述べた。
地元市民や観光客の安全を守るため、今夏はクールスポットの有効活用が求められる。市の取組みと市民の協力により、さらなる充実が期待される。