令和5年6月の埼玉県川口市議会において、重要な市政に関する議論が行われた。特に、議員からは水道水や教育、福祉に関連する提案と質問が相次ぎ、市民生活の向上を目指す姿勢が見えた。
水道水に含まれる有機フッ素化合物、PFASについては、ふじしまともこ議員が質疑を行った。議員は、PFASが使用される背景や健康への影響を説明し、さらなる水質検査の継続と結果の公開を求めた。田中孝行上下水道局事業部長は、2020年以降水質検査が行われ、PFAS濃度は目標値を下回っていると報告したが、議員は未だに検査を続けるべきだと強調した。
次に、水道料金の問題が取り上げられた。新型コロナウイルスや物価高騰の影響を受けている市民を援助すべきとの見解が示され、料金の値下げに関する具体的な取り組みを求める声が相次いだ。川口市の水道料金の値上げ後には、支援策として一般会計から資金の繰り入れが可能であるとの指摘もあった。この質疑に対して、田中事業部長はコスト削減と経営の効率化を進めているとしつつ、料金を元に戻すことは難しいとの見解を示した。
また、学校給食の無償化についての質問も出た。牛嶋宏一議員は教育費負担を軽減するため、給食費の無償化を求めた。市の方針としては、予算の確保がなければ難しいとのことだが、国の動向にも注目しつつ検討していく姿勢を示した。また、医療に関して、18歳以下の医療費の無償化についても同じく財源が課題との認識を示し、支援の拡充に向けて努力する必要性が強調された。
加えて、持続可能な地域社会の実現に向けた取り組みも議論された。特に、障害者への支援を強化し、地域愛を醸成するための施策が求められた。市長は地域内での文化・芸術の振興を通じて充実した地域社会の形成を目指すと述べた。今後、美術館の建設なども進む見込みであり、市民との密接な連携が求められている。
市民が安心して外出できるようインフラの安全確保に関する議論も続き、特に道路の補修や公園トイレの設置が求められている。このように、議会は市民の暮らしを守るため、さまざまな施策を市に保業する重要な場として機能している。