令和4年6月定例会が川口市議会で開催された。議題にはウクライナ避難民への支援や新型コロナウイルスワクチン接種に関する重要な事項が上がり、市民生活に直結する問題として議論が進められた。
特に注目を集めたのは、自由民主党川口市議団の吉田英司議員によるウクライナ避難民への支援の質問である。吉田議員は、ウクライナから日本に避難する方々が市内に親族を頼りに来ている状況を言及し、川口市の支援の取り組みを求めた。これに対し、奥ノ木信夫市長は、避難者のために設けた相談窓口と緊急支援策を説明した。市長は市営住宅を使用料免除で提供し、一人ひとりの要望に応じた支援を行う体制を整えたことを強調した。
次の議題は、新型コロナウイルスワクチン接種である。吉田議員は、現状の接種状況と新たなワクチンの導入について質問した。宮澤章公保健部長は、接種体制を引き続き強化し、特に若年層へのワクチン接種を促進する施策が必要であるとした。また、県内で新たに導入されたノババックスワクチンの接種が行われることについても説明があった。
さらに、福祉施策についても意見が集まり、若年者の支援や地域猫活動の推進が強く求められた。特に、若年者早期相談・支援事業が注目を集め、多くの相談が寄せられる見込みだった。これに対して、福祉部長は、関係部局と協力し、支援内容の拡充を図っていく意向を示した。
美術館整備について、宇田川議員の質問に対しては、今後の議題に関連する補正予算が提示されており、川口市としての文化振興に向けた具体的な計画が報告された。この美術館は市民の文化的な交流の場として重要であり、早期実現に向けた取り組みが求められている。
一方で、水道料金の恒久的な減免制度についても質問が行われ、家庭の経済的負担軽減策が市民から強く要望されている。市長は、水道料金の減免について真摯に検討する意向を示したものの、予算に与える影響についても言及し慎重な対応が求められている。
最後に、地域猫活動に関する質問があり、飼い主のいない猫への取組みを強化する必要性が確認された。市は今後、地域猫活動に関する啓発の機会を増やしていく方針で、地域住民との協力を求めた。