令和5年3月、川口市議会の定例会が開催された。議会では、令和5年度の予算案を中心とした多くの案件が審議された。新年度予算は、一般会計が2,335億8,000万円、特別会計が1,446億5,100万円となり、予算総額は4,398億8,100万円に上る。
これに伴い、市税収入は994億8,375万1,000円の見込みで、過去最高となる。川口市長の奥ノ木信夫氏は、今回の予算について成長戦略の実行の一環であるとし、子どもたちや市民の未来のために投資していく意義を強調した。
さらに、川口市では美術館の整備を含む文化振興に力を入れており、議案の一つではリリアの改修と美術館の建設を一体的に進める計画もあった。若干の反対意見も上がったが、文化活動の充実を求める声も多かった。議員の間では、美術館建設について、詳細なコストの見える化が求められるとの意見もあり、市民への説明責任が重要視されている。
市議会ではまた、男女共生社会の実現や災害対策、福祉施策に対する議論も行われた。福祉保健常任委員会の関由紀夫議員は、マイナンバー制度を利用した支援が、特に子育て世帯にとって重要であると述べ、さらなる支援の拡充を要望した。
その他、各常任委員長が審査した議案についての報告も行われた。多くの議案が可決されたが、特に障害者福祉に関する施策や、家庭支援策に対して議会から支持が寄せられた。議案にあたる施策が実施されることで、川口市民の生活がより快適に、また安全に過ごせる環境が整備されることに期待が寄せられている。
会議の最後には副市長の清水竹敏氏が再任され、その業務への理解と協力を求める挨拶を行った。市長も冒頭の挨拶で、川口市が引き続き持続可能で安全なまちづくりを進めていく決意を表明。議員たちは、引き続き市民の代表として市政を審議・監視していく姿勢を示した。