令和2年第3回箕面市議会定例会が10月23日に開催され、市長の所信表明が行われた。上島 一彦市長は、今後の市政運営に関する重要なビジョンを示した。
まず、新型コロナウイルス感染症への対策が焦点となった。上島市長は、医療従事者や保育関係者、介護事業者などへの感謝の意を表しつつ、本市における新たな感染拡大を防ぐための対策を誓った。具体的には、上下水道基本料金の免除や、子どもや障害者への給付金支給などの施策を推進していることを強調した。
市長はまた、"身を切る改革"と称し、自ら在任期間中の給与を2割削減し、退職金を辞退すると発表した。これにより、行財政改革に向けての強い意志を示したが、「これは単に自分の報酬を削減することではない」とし、「市民サービス向上のために、民間活力や最新技術を導入する」との方針を示した。
次に行財政改革について言及し、市職員の給料削減は考慮していないと述べ、特別職や職員の給与に対する基本的な認識を明らかにした。「職員にはこれまで以上に満足してもらい、住民サービスの向上を目指す考え」とし、特に日常の現場を把握し、職員との対話を重視することを強調。これにより、住民から信頼される行政運営を目指す。
また、子育てや教育の充実にも力を入れる意向を示し、特に多文化理解を深めるための施策や、英語教育についての進捗を報告した。市内の小・中学校の英語教育が全国的に高評価を得ているとし、「国際社会で活躍できる人材の育成を進めていく」との決意を述べた。
最後に、上島市長は「緑豊かで住み続けたいまちづくり」を進めるとして、地域の特産品や農業の振興についても言及した。特に、地元で取れた食材を生かした学校給食の地産地消を進め、農業公社の役割も強調した。