令和5年12月22日に行われた池田市議会定例会では、様々な重要議題が討議される中、特に受動喫煙防止に関する問題が、多くの関心を集めた。
池田未来の会の中田正紀議員が受動喫煙防止条例について質問し、喫煙所の移設や禁煙地区の指定について議論を深めた。市民の健康を守るため、特に駅周辺における受動喫煙の影響について問題提起がなされた中田議員は、喫煙所の移設が近隣住民からどのように受け止められているのかを問うた。子ども・健康部長の衛門昭彦氏は、駅前喫煙所の移設について、近隣住民からの意見や周知方法についてしっかりとした対策を講じていると述べた。
市立池田病院に関する議論も重要な焦点となった。中田議員は、医療従事者の働き方改革に加え、病院の建物や医療体制についての質問を行った。病院事務局長の斎藤芳朗氏は、医療従事者の労働環境の改善や、地域医療の維持に努めていることを強調した。市立池田病院では、働き方改革の進捗が見られる一方で、慢性期病床の不足についても指摘された。
教育部長の小林弘典氏が、教育現場における働き方改善や体験学習の充実についての具体策を説明した。特に教育の場における体験学習の重要性を強調し、学校教育プランの中でどのようにそれを実現していくのかへの取り組みが求められた。
さらに、藤原美知子議員は、奨学金返還支援事業の必要性について具体的な提案を行い、若者支援の重要性を強調した。奨学金返還支援を行う自治体が全国で増加している中、本市でも独自の制度を導入すべきであるとの意見が表明された。
また、マイナンバーカードの導入状況についても質疑が行われ、市民の利便性向上に向けた具体的な施策が求められた。特に、マイナンバーカードを活用して行政手続の効率化やサービス向上を図ることが期待されている。
こうした議論の中で、青森県平川市が先駆的に導入した男性へのHPVワクチン接種助成についての考察もあり、藤原美知子議員がその必要性を訴えた。特に、男性の予防接種を取り入れることで健康課題の解決につながると考えられ、市として前向きに検討すべきであるとの意見が示された。
最後に、増加する空き家に関連した問題も提起され、近隣住民への影響が懸念される中、所有者不明の空き家への対応策が求められた。市としては、これらの問題に対して、啓発活動を通じて正しい情報を発信し、問題解決に向けた取り組みを進めることの重要性が強調された。
本日の議会では、これらの問題に真剣に向き合う市の姿勢が伺え、特に市民の健康や福祉に配慮した議論が展開されたことが印象的であった。今後の施策に期待がかかる。