令和6年6月の池田市定例会が開かれ、重要な議題が数多く上程された。議会の冒頭、前正副議長に対する感謝状の贈呈が行われ、議長は感謝の意を表した。感謝状が授与されたのは、浜地慎一郎前議長と下窄明前副議長であり、彼らの議会運営における功績が称えられた。
続いて、令和5年度の水道事業会計予算繰越計算書が報告され、上下水道部長の西村俊二氏が説明した。配水管新設工事に関する繰越額は約6,250万円、布設替工事については約1億7,970万円となる。工事は今後、令和6年度に実施される予定であり、関係機関との協議に時間を要したことが影響していると述べた。
公共下水道事業に関する議案についても同様に、予算の繰越が報告された。さらに、一般会計の繰越明許費についても議論が行われ、ここでは約25億3万円が繰り越されることが決まった。この金額は、様々な施策の実施に充てられる見込みだ。
特に注目されたのは、池田市子ども条例の一部改正に関する議案だった。この改正は、児童虐待の防止や子どもの権利に対する理解を深めることを目的としており、議員からは子ども中心の視点での条例制定を求める意見も出された。この改正により、子ども権利に関する基本理念が新たに規定される見通しである。
また、阪急池田駅南広場の再整備工事についても説明が行われた。計画は「公園のような遊び場」をコンセプトとしており、交通の便や住民の憩いの場として新しい空間が最終的に製作されることが期待されている。自転車走行の禁止や歩行者優先の運用を検討する中、既存の樹木を如何に残すかという要望も議会で取り上げられた。
最後に、補正予算関連として国民健康保険特別会計及び介護保険事業特別会計の予算補正が提案された。これらは、新型コロナウイルス対策や地域の健康維持に関する重要な経費が計上されており、地域住民の福祉向上を目指す施策である。また、一般会計ではデジタル化の推進も含まれており、今後の行政運営の効率化が期待されている。全体として、議会では多岐にわたる施策が具体化し、市民のニーズに応える方向性が示された。