令和元年9月26日、池田市議会は定例会を開催し、災害対策や公共交通の活性化など幅広い議題で多くの質問が行われた。特に、安黒善雄議員による防災対策に関する一般質問は、市民の命を守るための避難指示発令のタイミングや自衛隊の要請について強調された。
安黒善雄議員(無所属の会)は、「避難開始が必要な状況だが、具体的にどのように発令されるのか。また、災害における市長の行動について知りたい」と質問。これに対し、冨田裕樹市長は、避難勧告に関するガイドラインが改正され、警戒レベルをもとに適切な指示が出されることを説明。「市民の避難行動が円滑に行えるよう努力したい」と述べた。
また、公共交通の活性化については、川西二郎議員(青風会)から「バスの減便により市南部では買い物や病院への移動が難しい」との問題提起がされ、今後の地域公共交通会議を通じた具体的な方向性の策定が求められた。市長は、「交通の利便性向上に向けて努力する」と回答し、公共交通の重要性を強調した。
さらに、災害時の市役所や避難所の施設についても議論が交わされた。特に、学校施設のエアコン整備や体育館の温度管理については多くの議員からの関心が寄せられ、教育環境整備の必要性が再確認された。教育長は、エアコン設置について「慎重に進める」との姿勢を示したが、実施の具体的な時期については未定とされた。
子宮頸がん予防ワクチンの接種事情に関する質問では、藤原美知子議員(日本共産党)が、副反応への懸念から接種が減っている状況を指摘し、再勧奨の必要性について問うた。子ども・健康部長は「ワクチン接種率が低下している現状を認識しているが、国の動向を注視しながら今後の対応を検討する」と述べた。
最後に、いじめ問題についても議論があり、教育環境の改善やいじめに対する取り組みの強化が求められた。教育長は、いじめの根源的な解決を目指し、より積極的な体制を整備する考えを示した。
議会は、これらの議題に対して前向きで建設的な議論が行われ、市民のための施策強化に向けた強い意欲が感じられた。