令和3年4月27日、池田市において臨時会が開かれ、市長の冨田裕樹氏が不適切な庁舎使用に関連する問題で辞職の意向を示した。この会議は、昨年10月から続くサウナ問題およびパワハラ疑惑から始まったものであり、百条委員会による調査報告も提出されることとなった。
特に注目を集めたのは、冨田市長が記者会見で高齢者へのワクチン接種が終わった後に辞職する意向を表明した点である。地域内では、「ワクチン接種の状況により辞職を先延ばしにする理由はない」との見解もあり、議会内での意見も分かれる。
緊急質問の席上、議員たちは市長に対して、ワクチン接種の必要性を強調し、実際には市長不在の下でもワクチン接種は進むことを明言したため、その真意を疑問視する意見も多く見られた。さらに、市長は「権力闘争」が背景にあると繰り返して主張しているが、議員たちはそれを受け入れず、真摯な謝罪や責任の取り方に疑問を呈している。
また、百条委員会の調査結果に関連し、冨田市長の証人尋問での言動について、多くの議員が不信感を抱き、辞職を求める声が高まっている。議会は、市長の言動が市政運営に与える影響を重視し、責任を問う必要があると指摘している。
サウナ問題に端を発した一連の騒動において、市長の行動に関する多くの事実が明るみに出た。これにより、市長の言動を巡る信頼が大きく損なわれており、不信任決議案が提出される可能性が高まる中で、議会の見解も分かれる。冨田市長は「柔軟な態度で市政に取り組む」としつつも、現職としての立場を保持したい意向を示しているが、その姿勢が市民や議会にどのように受け止められるのかが注目されている。
市議会では今後も議論が続く見通しであり、冨田市長がどのような行動をとるか、そして市政への影響がどのように展開されていくかが重要な焦点となる。