令和3年第518回北谷町議会臨時会が8月23日に開催され、米軍属による強制性交等未遂事件に関する抗議決議や意見書、また汚染水放出に関する決議が採決された。
特に注目されたのは、発議第22号の抗議決議である。照屋正治議員がこの決議の趣旨を説明した。4月17日、普天間基地勤務の米軍属が日本人女性に対し強制性交等未遂の疑いで逮捕された事件について、町民に大きな不安をもたらしているとして、強い抗議の意志を表明した。
照屋議員は「米軍基地周辺自治体であればいつでも起こり得る問題である」と強調し、町の安全確保が重要であると述べた。議会全体で、この抗議決議が可決されたことが報告された。
その後、発議第23号の意見書も採決された。この意見書では、事件の再発防止策が必要であるとし、米軍人や軍属の行動に対する厳しい姿勢が求められる。賛成意見が多く、こちらも無事可決された。
次に、発議第24号と第25号についての議論に移った。これらは、米海兵隊が検討しているPFOAS等を含む汚染水の公共下水道への放出計画に対する抗議決議と意見書である。照屋議員は、国際的な規制によって禁止されている物質を公共下水道へ放出することは、環境や住民の健康に悪影響を及ぼすと警告した。
彼は、「この放出計画が実行されれば、漁業関係者や地域社会へ深刻な影響をもたらす」と訴え、全会一致で抗議決議及び意見書が可決された。議会は、関係機関に対し強く撤回を求める姿勢を明確にした。
この臨時会では、日米間の合意や協定が遵守されているかが問われている状態で、様々な立場からの意見が交わされたはずである。これらの決議がどのように扱われ、反映されるかが今後の動向において注意が必要である。