令和3年9月2日、相模原市議会は第3回定例会を開催した。
主な議題には、一般会計や特別会計に関する決算議案が含まれ、多数の議案が一括で審議される。特に注目されたのは、議案第68号の令和2年度相模原市一般会計歳入歳出決算である。この決算は、コロナ禍における市民生活や行政運営を反映しており、市の財政状況を把握する上で重要な指標とされる。
松永千賀子議員は新型コロナウイルス感染症への対応について質問を行った。市長・本村賢太郎氏は、現在の感染状況を「災害レベル」と認識していると述べ、速やかな対応が必要だと強調した。また、救急搬送困難事案についても言及し、今年の状況を明らかにした。特に7月と8月に急増した救急搬送困難なケースを挙げ、医療機関が患者を適切に受け入れていることを強調した。
さらに、自宅療養者の状態についても説明があり、7月1日時点では65人であった自宅療養者が、8月末には1651人に跳ね上がったことが説明された。この急増に対処するための保健所の対応が急務であるとの認識が示された。
松永議員は、宿泊療養施設の現状や増設の必要性についても尋ね、県内全体の利用状況を踏まえた市の施策について質問を繰り返した。本村市長は、医療機関と連携を強化し、必要な対策を講じる方針を示している。
令和3年度の予算に関連する話題も取り上げられた。市長は、予算編成の厳しさを踏まえ、事業の優先順位を見直すこと、特に新型コロナウイルス対策に資源を集中させる必要があると訴えた。また、予算の編成に際しての職員の意識改革とその役割についても議論が交わされた。特に、職員がそれぞれ自律的に対応できるように人材育成を進めることの重要性が依然として署名された。
最後に、自宅療養者への支援体制の強化が求められ、多様なニーズに応じた支援を充実させる必要性が検討されたことも強調され、次期会議でも更なる施策の具体化が期待される。