令和2年6月、紫波町議会の定例会が開催され、複数の重要な議題が取り上げられた。
議事の中で、熊谷泉町長は特別定額給付金の支給について言及し、申請者の進捗状況を報告した。現在、給付金の支給件数は1万1,426件であり、支給総額は31億720万円にのぼり、進捗率は93.7%である。この事業は、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う国の緊急経済対策に基づき、迅速かつ的確な家計支援を目的としている。
次に、地域公共交通に関する議案が提案された。新型デマンド型乗合バス「しわまる号」の運行開始が報告されており、地域住民からは利便性について高評価を得ている。また、この乗合バスの予約方法に関しても改善が求められている。現行の実証実験期間中に、住民の音声をよく聞き、運行の質を向上させる方針であると伝えられた。
さらに、複数の条例改正案が審議され、紫波町税条例等の改正については、個人町民税の寡婦・寡夫控除の見直しや固定資産税への新たな規定が含まれ、新型コロナウイルスに係る特例措置も設定されている。この改正により、町の税収の安定化を図るとともに、住民に対する負担軽減を目指す。
また、健康保険に関連する改正案が提案され、この中には傷病手当金の支給に関する新たな規定が盛り込まれている。これにより、コロナウイルス感染症の影響を受けた町民への支援策が強化される。
議会の任命に関する案件についても、農業委員会委員等の任命同意が求められるなど、町の運営に必要な重要事項が続けて審議された。