令和5年度の市長予算編成やデジタルトランスフォーメーション(DX)に関する議論が盛り上がる中、柏市では多岐にわたる市政課題が取り上げられた。
市長が強調したのは、予算編成の透明性と公開性。市民の理解を得ることが、今後の施策に必要不可欠だと述べた。また、デジタル田園都市国家構想の一環として、サテライトオフィスの設置支援も検討され、企業版ふるさと納税の導入にも言及された。財政部長の林氏は、予算編成について市民生活部長などを所管し、予算の使途に市民の意見を反映させる重要性を指摘。
地域安全についても言及があり、防災減災や防犯対策として防犯カメラの設置推進が求められた。危機管理部長は「市民が安心して生活できる環境を整えることが重要」と強調した。
保健福祉分野では、市立柏病院の役割や保健所機能の強化が話題に。新型コロナウイルス感染症対策に関連した施策、特にがん検診の充実については保健福祉部理事が説明し、市民への支援強化を約束した。
子育て支援では、子ども・若者総合支援センターや出産育児一時金の増額といった施策が提案された。こども部長の発言によると、保育の質向上にも注力する方針である。
経済振興の観点からは、中小企業への電気・ガス料金高騰に対する支援策が求められた。経済産業部長は、今後の農業振興策と合わせ、地域の産業支援を強化していくことを表明した。
環境行政では、自治体新電力事業や清掃工場の合理化計画が策定されている。環境部長は「持続可能な社会の形成が不可欠」とし、新しい環境施策に期待を寄せた。
教育面では、不登校支援や公立夜間中学設置などが重要課題。学校教育部長は、部活動の地域移行を進め、教育環境の整備を促進する姿勢を示した。
まちづくりに関連して柏駅周辺の再開発が進む中、公共空間の民間活力導入も議論され、都市部長は市民との共生を図る施策を提案した。これらの取り組みが市民生活の向上に寄与することを期待されている。