令和3年第4回柏市議会定例会の初日が、11月29日に開催され、市長の太田和美氏は施政方針を発表した。
今後の市政運営において、地域社会のニーズに応える姿勢を強調し、特に「子育てしやすい環境を整える」と述べた。その背景には、共働き世帯の増加と保育需要の高まりがある。
太田市長は、柏市を「住みやすいまち」とするために、保育環境の充実を約束した。駅前に保育ステーションを設置し、地域全体で子育て支援に取り組む姿勢を示した。「子供が健やかに育つためには、社会全体で支えていく必要がある」との考えを述べた。
また、新型コロナウイルス感染症への対応も重要な課題として位置づけられた。市長は「市民の生命と健康を守るため、感染症対策に全力を尽くす」と発言し、保健所の機能強化や医療機関との連携を強化する方針を示した。今後予定される3回目のワクチン接種に向けても、迅速な対応をする意向を示した。
さらに、自然災害に強いまちづくりも基本方針として挙げられた。特に避難所の機能強化や、要支援者に対するサポート体制を整えることが強調された。「誰もが安心して避難できる環境を整える」との決意が表明された。
続いて日程第2として、今期定例会の会期が17日間と決定した。議員の中には、新型コロナ対策や地域経済の支援が急務であるとの意見も多く見られ、18の議案が提案された。特に新型コロナ影響を受けた飲食店の支援策として、キャッシュレス決済のポイント還元事業が予定されている。
最後に、市長は議会との連携を強調し、「議会と市は車の両輪である、議員と共に市政を推進していきたい」と述べ、共通の目標に向けた協力の必要性を呼びかけた。