令和6年第1回定例会の第9日目が、3月11日(月)に柏市議会で開催された。
市民生活や健康を脅かすがん問題への対策が主な議題として取り上げられる中、基本的な健康づくりの視点からがんの1次予防と2次予防の重要性が強調され、「1次予防は生活習慣を見直すことがカギである」との認識が示された。具体的には、禁煙やバランスの取れた食生活の実践が求められた。特に、柏市ではがん検診の受診率が目標の60%に対し、現状は19%にとどまっているという問題が指摘された。このため、市は市民に対して情報提供と啓発活動を強化し、検診受診の促進に向けた努力を決意している。
がん教育に関しても議論がなされ、「教育現場でのがんに関する知識の普及が欠かせない」とする意見が相次いだ。特に、国立がんセンターとの連携や地域イベントでの健康講座が挙げられ、地域全体でのがん対策の進行に期待が寄せられている。一方、がんに関する情報発信や支援体制の強化も重要だとされ、全庁的な取組としての体制構築や多部署間の連携の必要性が謳われた。
また、テキスト生成AIの導入についても言及され、各職員の利用状況や今後の対応が求められた。導入の背景には業務効率化の目的があり、利用ガイドラインについても今後の公表が検討されている。これは、多くの市民に対し誤った情報を発信するリスクを含んでおり、職員との教育が重要視されている。
次に、男女間の労働環境に関する問題点が浮上し、「不本意非正規雇用」の現実が語られた。ある程度の正規雇用機会の創出策として、研修制度や新たな採用試験の設置が提案されているが、よりセーフティネットを強化するための具体案が求められている。
さらに、柏市の公共交通機関であるみどりの窓口廃止に対する市民の不安も議題となった。特に、高齢者に対する配慮が求められ、実体験に基づくサポート策が重要視されている。しかしながら、過去におけるみどりの窓口の機能維持を目指した取り組みも評価されている。