令和6年3月4日、柏市議会第1回定例会が開かれ、市の財政運営や市民生活に深く関わる重要な議題について活発な議論が交わされた。
初めに、市民サイドを代表する27番の林紗絵子氏が、市長の政治姿勢や財政運営について質問を行った。氏は、令和6年度一般会計当初予算について言及し、「固定資産税や都市計画税の増収に対し、個人市民税や法人市民税の減収が見込まれる予算」と説明。市税収入が実質的に前年度比1.2%増であることを強調しつつ、歳出側では社会保障関連経費の増加や非課税世帯給付金の計上があることを指摘した。
次に、女性の相談支援に関する法律が4月に施行されることに触れ、現行の支援体制の強化を求めた。具体的には、相談支援体制の充実を求め、千葉県が新規の予算を計上して支援を行うことを挙げ、本市でも地域の特性に応じた支援を求めた。市長は「女性支援法に基づき、改革を進めていく」との認識を示した。
また、新型コロナワクチン接種事業についての質問では、副反応や申請数について言及があった。副反応報告が増加している中で、林氏は透明性の確保と情報確認の重要性を訴えた。副市長は「引き続き適切な接種体制を提供していく」と答えた。
市立柏高校のグラウンド整備については、人工芝の採用がコスト面で有利であるとの答弁があったものの、環境問題やマイクロプラスチック問題への懸念も表明された。市教育総務部長は「マイクロプラスチックの流出抑制策を講じていく」と述べ、環境への配慮が進められることを強調した。
最後に、林氏は義務教育学校設置計画において、地域住民や教職員の意見が反映される形での柔軟な対応が求められるとし、それぞれの学校の特性を考慮した議論が必要であると訴えた。議長も市民の意見聴取が重要であるとの認識を示した。今後、様々な視点から柏市の課題に取り組み、地域のニーズに応えた施策が実施されることが期待されている。