令和5年3月、尾張旭市議会において、救急車の適正利用や公共交通の充実、ワクチン接種強化といった重要なテーマが議論された。
特に救急車の適正利用に関する議論が活発で、本市の消防長である各務誠司氏は、救急出動件数が過去最多に達し、特に高齢者からの通報が多いことを強調した。且つ、多くの軽症者が救急搬送の対象として求められている現状も指摘され、救急車の適正利用を呼びかける啓発活動が進められていると述べた。
次に、地方自治体としての病院への移動方法や、必要な際には119番通報をためらわないことの重要性が訴えられた。また、電話相談「#7119」の導入も提案され、他自治体ではすでに導入が進められていることが示された。同事業は、住民が安心して相談できる窓口を提供し、救急車の無駄な出動を抑制することが期待されている。
次に、子ども関連の施策では、川村つよし議員から子どもの預け先の不足や保育料の高騰に対する懸念が表明された。子育て支援の重要性を訴え、具体的な施策の充実が求められた。一方で、柴田市長は、既に進行している施策の効果や、新たな要望についてより真摯に向き合う姿勢を示した。
また、シニアカーの利用促進に関しては、歩道のカラー化による注意喚起や、安全な移動空間の確保が求められ、片渕卓三議員が実施に向けた検討を促した。特に、横断歩道のカラー化は、ドライバーの注意を喚起するとともに、歩行者の安全を守るための効果的な手法であるとした。
一方、ワクチン接種に関しても、保護者からの期待に応える形で、帯状疱疹や肺炎球菌ワクチンの補助制度の導入が求められ、市の健康政策としての役割が再確認された。特に、県内の状況を踏まえ、具体的な施策を迅速に導入することが求められた。
最後に、公共交通の充実についても意見が出され、市長自身が新たな交通手段、特にオンデマンドバスの導入に向けた意欲を示した。市民生活部長は、シニアカー利用者や歩行者が移動しやすい環境整備の必要性について再認識し、今後の施策への反映を約束した。
これらの議論を通じて、尾張旭市が抱える様々な課題に対し、より効果的な政策立案と市民ニーズの反映が期待されている。