尾張旭市議会の第4回定例会が行われた。様々な高齢者の支援策が議論され、運転免許自主返納支援制度について特に注目が集まった。
市では、自主返納された70歳以上の方に対し、バスの回数券や助成券、反射材付きリュックから1つを選び、支援品を提供している。この制度を利用した人は増加傾向にあり、令和元年度は302人に達している。市は今後も、運転免許自主返納支援制度や交通安全サポート事業を通じて、高齢者の移動支援に努める方針を示した。
さらに、愛知警察本部の高齢者交通安全サポート事業や、他市の成功例として、購入時の補助金を出す施策も挙げられ、自主返納をしやすい環境づくりが求められた。特に、運転免許の返納後に移動手段として自転車利用が進む中、市は支援品として自転車用ヘルメットの配布に加え、ショッピングカートや補助用の杖などの支援品拡充を模索している。
もう一つ注目されたのは、ペットボトルの回収方法についてである。市ではペットボトルを地域の集会所や公民館に設置した96か所で回収しているものの、高齢者の意見として「回収場所まで遠い」との声もあった。代わって、多くの市町村ではごみ集積所でも回収を行い、利便性を高める工夫がされている。
最後に、インフルエンザワクチンの接種に関する報告がなされ、特にコロナ禍ではインフルエンザのワクチン接種が重要であるとの観点が強調された。市民に対しては、自主的な健康管理の重要性が再認識され、予防接種助成の実施についても議論がなされた。
運転免許の自主返納や、ペットボトル等のごみ回収、さらにはインフルエンザの予防接種に関する支援策は、今後とも議会で議論され、より良い施策が策定されることが期待されている。高齢者や市民の安全を守るための取り組みが一層進むことが強く望まれる。