令和5年6月19日に行われた尾張旭市議会定例会では、さまざまな重要課題が取り上げられた。
初めに、柴田浩市長は、公金詐取事件についての職場風土改善に関する取り組みを強調した。改めて職員のモラル意識を高め、「誰もが意見を出し合える風通しのよい環境」の醸成が必要と訴えた。具体的には、法令遵守や公益通報制度の周知を推進し、再発防止策を定着させる。
次に、性的マイノリティーへの理解促進を図るパートナーシップ制度の導入が発表された。これは、同性カップルに相当する関係を証明するもので、ファミリーシップ制度への発展も視野に入れている。市民が安心して自分らしく暮らせる環境を整えることが、共創の理念に基づく施策の一環となる。
さらに、障がい者支援や誰もが利用可能なインクルーシブ公園設置への期待が高まる。また、市長は、広場での多世代交流イベントを通じて、地域コミュニティの強化を図る考えを示した。これにより、市民が地域に愛着を持ち、育む場所としての価値がさらに高まることが狙いだ。
新型コロナウイルス感染症の状況も取り上げられ、引き続き市民に寄り添った対応が求められる。特に、学校でのマスク着用に関しては、感染症対策とともに子供たちの心理的状況にも配慮し、熱中症予防との両立を図る方針が伝えられた。また、児童館や放課後の居場所については、子供たちの意見を反映した環境整備が進められることとなった。
部活動については、地域での活動を促進するため、外部指導者の活用や、学校と地域社会との連携を強化する方向性が示され、すべての子供たちが平等に教育の機会を享受できるような仕組みが強化される。このような取り組みは、子育て支援や教育接続の観点からも重要である。
加えて、市長はふるさと納税の今後の展望についても言及。特に、地域資源をプレゼンするためのベースとなる返礼品の開発を強化し、外部人材との連携が重要であるとの姿勢を示した。加えて、軽自動車税の取扱いに関しては、地域経済を支援するために慎重に検討を進めているという。
安全安心の取り組み体制や施設整備については、引き続き地域に密着した形で進め、意見収集を行いながら常に市民の視点を忘れずに進める必要があると結論付けられた。このような取り組みを通じて、より一層の町の魅力向上を図ることが目指されている。また、市有地の整理と活用の面では、市民の意見を取り入れ、柔軟に対応していくと確認された。
尾張旭市が住みたい街としての未来を築くために、さらなる施策の実行が求められている。このような活動を市と議会が協働し、市民の方との対話を通じて実現していくことが期待されている。