令和6年3月、尾張旭市議会の定例会が招集され、さまざまな重要案件が取り上げられた。
最初に、会議の冒頭で議長の丸山幸子氏が、能登半島地震の被災者に哀悼の意を表し、黙祷を捧げた。特にこの地震により多くの方が影響を受けたことを強調し、市長の柴田浩氏も支援活動を進める意向を示した。
施政方針演説では、柴田市長が今年度の重点施策について述べた。「幸せつむぐ 笑顔あふれる 尾張旭」との未来像を掲げ、防災や健康、子育て支援がその中心となる方針が示された。
特に、防災の強化には力を入れる方針で、ハザードマップの更新や避難所の環境改善、充実した防災資機材を整えることが挙げられた。この背景には、最近の能登半島地震での経験を踏まえた取り組みがある。特に、地域防災力強化に向けた市民参加や事業者との連携が重要とされ、実際の取り組みとして支援物資を迅速に届ける体制の構築が計画されている。
また、健康づくりや福祉面では、令和6年度で20周年を迎える健康都市・尾張旭の取り組みをさらに推進し、健診やワクチン接種の費用助成を行うとした。少子高齢化対策として、子育て支援の強化が求められ、施設改善や学童保育の拡充、給食費用の負担軽減策について触れられた。
経済対策としては、物価高騰を受けての施策や創業支援が重点とされ、地域の活性化を図る施策が続々と打ち出されようとしている。特に、省エネ支援や観光事業の充実が経済対策の一端を担う見込みである。
他にも、教育長の任命についての議題が挙がり、辞職希望を表明した河村 晋氏の後任に三浦 明氏の任命が提案され、議会からの同意を求めることとなった。