令和2年第1回尾張旭市議会定例会が開催され、重要な議題が多数取り上げられた。
新型コロナウイルス感染症に関して、森 和実市長が現状を報告した。市内では感染が確認されていないものの、全国的に急速に拡大している状況が続いている。市では早急に感染症対策本部を設置し、周知を行いながら公共施設の対策を強化している。
森市長は、議員と執行機関が一体となってこの難局を乗り越えなければならないと強調した。特に、一般質問を取りやめることで、行政の新型コロナウイルスへの対応に力をそそぐ意義を示したことが議会内で注目された。
また、今月11日には「東日本大震災」から9年が経過し、被害者に哀悼の意を示す黙祷も行われた。市長は改めて被災地の復興を願うと語り、ただちに議会は財政面においても危機を乗り越えられるよう対策を講じるべきとの意見が見受けられた。
施政方針演説にて、森市長は「こどもは宝、健康は宝、幸せづくりは宝」を掲げ、特に子育て支援に力を入れる意向を表明した。令和2年度当初予算案の総額は248億2,000万円で、前年度より6.3%増加している。この予算には、幼児教育・保育の無償化、防災・対策への予算も含まれており、各施策を一層強化する方針が示された。
予算の重点分野は、「防災・防犯・交通安全」、「子育て支援、教育」、「健康づくり、幸せづくり、にぎわいづくり」と明記されており、具体的には学校施設の整備や保育環境の改善、地域活動の支援に注力する考えが示唆された。
さらに、施政方針演説で市長は、令和2年度は市制50周年を迎えることをふまえ、記念事業についての市民参加を呼びかけた。「ともにつなごう あさひの歩み・いま・未来」をテーマに、子どもから大人まで市民全体で祝うことを提案し、いっそうの地域の活性化を目指す姿勢が理解されている。
新型コロナウイルスの影響を受けつつも、尾張旭市は今後も力強い経済と住みよい環境の構築を進めていく意義を表明し、議会での議論が続く中、議員はそれぞれの持ち場で地域を支える方策を模索していく姿勢が強調された。