尾張旭市議会の定例会が令和6年6月7日に開催された。
市長の柴田浩氏は、国民健康保険特別会計補正予算や一般会計補正予算、条例改正など、計7案件を提案した。
特に国民健康保険特別会計について、議論が多かった。これに関連して、勝股修二議員は、国民健康保険の財政状況に関し、資金不足の原因を追及した。
財政難の影響で、令和6年度の国民健康保険特別会計は健全性を欠き、歳入不足に直面している。このため、予算から4,600万円を追加し、総額73億3,900万円にする必要があった。柴田市長は「この問題は市民生活に直結する重大な案件です」と強調した。
経済環境の変化や社会保険の広がりが、被保険者の減少を招き、その影響が歳入、歳出の両面に現れている。健康福祉部長の臼井武男氏は、「被保険者の中で、支え手となる現役世代が減少し、年金生活者や低所得者が増加している」と説明した。
議会では、国民健康保険税の急激な上昇を抑えるために、一般会計からの法定外繰入れを1億2,000万円することも決定した。これにより、令和7年度以降の支援の解消が予告され、今後の経済的課題が浮き彫りになる見込みである。
加えて、議会みらい創造特別委員会の所管事務調査報告も行われた。これには、委員会の数や定数、任期についての議論が含まれ、令和7年度から2年間の任期試行が決定した。一方で、議会運営委員長の谷口武司氏は、「議会の活性化は不可欠」との認識を示し、改正に向けた取り組みを続ける意向を示した。
結論を得たのは、国民健康保険特別会計の補正予算に関し、議場において賛成者全員で承認された。議長の松原たかし氏は、全ての議案を議決し、会期は22日間、令和6月28日までの予定とした。