令和4年9月7日に開催された尾張旭市議会の定例会では、高齢者住宅の充実や介護制度に関する質疑が中心の議論が行われた。
谷口武司議員は高齢者住宅の充実に向けた質問を始め、介護保険を利用した住宅改修制度の現状と課題を指摘した。改修が要支援・要介護認定者にとって利用しやすくなるよう、周知徹底が求められた。さらに、谷口議員は健常者が急病で入院から帰宅後、自家での生活の質を保てるような時間的配慮を求め、制度の改善を促した。健康福祉部長の竹内元康氏は、介護予防住宅改修の申請件数を紹介。過去5年間の実績を「140件から185件」と報告した。
また、議論の中で居宅介護住宅改修の年間申請件数についても言及があり、既存の制度の運用改善の必要性が強調された。谷口議員は、制度内の複数回利用のルール、工事の内容、影響などを詳細に問う形で議論を進め、特に慢性的な足りない現状について訴えた。長寿課長の山田祐司氏は、補助規定のクリアランスや工事ごとの平均費用について具体的データを提供した。
一方で、市民意識調査も次第に関心を集めつつあり、名古屋市との合併に関する議論は長期的には市民の未来を見越した選択肢として捉えられている。山下幹雄議員は、名古屋市との合併の可能性にも言及し、過去の合併調査の結果を示しながら、次世代に向けどう対応していくべきか、問うていた。合併のためには住民の声に耳を傾け、納得を得る過程が重要との認識が強調された。管理された財政運営が進む尾張旭市においても、記憶に留めるべき評価や意義を持つ意見を市民間で広く共有することが必要だろう。
議論の進展が期待される中、各保存会等の要望を踏まえて、具体的な対応策が求められる場面が多く見られた。延長的に、今後数回の市議会でもこのテーマを採り上げる予定である。