令和元年12月4日に開催された尾張旭市議会定例会において、議員たちは市の現在の課題やその解決策について活発に議論を交わした。特に、子どもの貧困問題とその対策に関する発言が目立った。市民生活部長の石坂清二氏は、貧困状態にある子どもたちへの支援体制の充実に向けて取り組んでいる進捗状況について述べ、専門の職員を配置する重要性を強調した。「福祉課を中心に、教育委員会やこども子育て部門とも連携し、地域全体で一体となった支援が求められています」と語った。
また、松原たかし議員からは、空き地や山林の適切な管理についても警鐘が鳴らされ、具体的な事例を挙げて現状の不十分な対応を指摘した。特に、台風によって倒れた木や竹の処理が滞っている現状に対して、「市は何も対処を行わない所有者に対して、強制執行を実施するべきではないか」との意見が出された。
さらに、オープンデータの活用状況についても議論された。企画部長の若杉博之氏は市のオープンデータの公開状況やそれに基づく活用実績を説明し、今後も充実を図る考えを示した。実際に、選挙運動用ポスター掲示場の場所図など、多様なデータが市民に便利に活用されているとのことだ。
議会では、こうした課題を解決するためには専門的な知識を持った職員の確保と協力体制が不可欠であると一致した。また、倒木問題の解決に関しても、住民不安の解消のためには、条例の改正や強化が求められるとの声が上がり、市民が安心して暮らせる環境作りの重要性が改めて強調された。議員たちは、一丸となって課題解決に向けて努力をする必要があるとの共通認識を持った。