令和3年第5回庄内町議会定例会が6月8日に開会し、各議題が審議された。特に重要な議題として、令和2年度庄内町一般会計の繰越明許費繰越計算書や、工事及び製造の請負契約状況の報告があった。町長は、「今回の繰越明許費繰越計算書では、事業件数は12件、繰越額の合計は約2億7,478万円である」と説明した。また、これに続いて工事の請負契約状況の報告も行われ、所管者から具体的な契約件数や内容について説明があった。
さらに、庄内町議会議員なり手不足解消調査特別委員会からの中間報告が提出され、定数や報酬についての提言がなされた。特別委員会委員長の小野一晴氏は、「議員定数を14人、月額報酬を24万円に設定する提案がされている。議会活動を活発化させるためには今後の検討が必要である」と述べた。
請願に関する議題では、「安全・安心で、ゆきとどいた教育実現につながる30人学級の実現を求める意見書提出」が審議され、賛否が分かれた。請願を代表して発言した鎌田準一議員は、新型コロナウイルスの影響を受けた教育環境の改善の必要性を訴えた。特に、教育における少人数学級の重要性を強調し、「30人学級の実現は待ったなしの課題だ」と主張した。
また、新型コロナ禍による米の需給改善と米価下落対策を求める請願についても議論が行われ、農業委員会会長の若松忠則氏は、「生産者の生計に深刻な影響が及んでいる。国による迅速な支援が求められる」との見解を示した。
最後に、令和3年度庄内町一般会計補正予算や、介護保険特別会計補正予算、水道事業会計補正予算などの各議案が提案され、全て原案通り可決された。特に消防ポンプ自動車の購入契約については、酒田市の業者との契約が結ばれ、安全な町づくりに向けた対策が進められる。
この定例会では、まさに現代の課題に即した議論が展開され、今後の議会活動における重要な基盤となることが期待されている。