令和2年3月3日に行われた酒田市の定例会では、令和2年度一般会計予算に関する議論が行われた。市長の施政方針のもと、全体の予算総額は575億円に達し、対前年度比で10.4%増加している。この予算は、過去最高の規模となった。
議案第19号の一般会計予算について、特に重点が置かれているのが、人口減少対策であり、特に若年層の定着を促進する施策の充実が求められる。市長は、「賑わいも暮らしやすさも共に創る公益のまち酒田」を目指し、地域の特性を活かした施策を実施していく姿勢を強調した。
また、進藤晃議員は、令和2年度の市長施政方針と一般会計予算について代表質疑を行い、市民との対話を重視した施策推進の重要性を訴えた。特に、教育環境の整備と子育て支援の充実が地域活性化に寄与すると考えられ、おもてなしや観光産業の振興も併せて進めるべきと述べている。
進藤議員は、市長に対し施策の特徴や目指すべき方向性を深掘りし、今後の計画について質問を行った。特に、地域に必要な人材育成や「地域共生コーディネーター」の養成についても触れ、より具体的な取り組みが求められている。さらに、進藤議員は、財政面での課題も指摘し、しっかりとした財源確保と施策展開が不可欠であると訴えた。
また、本多茂議員は、新型コロナウイルスの影響による経済への懸念を強調し、特に観光業への影響に言及。市長は、緊急対策としての支援策や経済対策の重要性を認識しているとし、この難局を乗り切るための強い意志を表明した。傍らで、団員の減少が懸念される消防団についても、今後の対応策を模索していく必要があることを強調した。
このように、議会では多角的な視点からの施策見直しや新たな試みがなされるべきとの意見が相次いでおり、今後の施策実現が期待されている。特に、令和2年度における様々な新規事業や福祉施策に対して市民の理解と協力を得ることが、改めて求められている。