令和元年12月20日に行われた酒田市の定例市議会では、地域活性化を目指す重要な提言が行われた。
特に、人口減少の現状が議題として強調された。佐藤伸二議員は、本市を含む旧1市3町の人口減少について詳細なデータを示し、人口減少率が国勢調査に基づくと90%に達していることを明らかにした。様々な要因が指摘されており、旧公民館地域では95%の減少率を記録しているという。議員は、「公務員の減少や商店の廃業、事業所の閉鎖が地域の衰退を招いている」と述べ、緊急の対策が必要だと訴えた。
この後、阿部勉企画部長が続いて、本市活性化策について回答。特に人材の掘り起こしや若者支援が重要であると訴え、地域資源を活用した産業振興に取り組む考えを示した。「海の幸、山の幸を生かしたまちづくりが地域の盛り上がりに不可欠」と強調した。
観光を含む特産物の魅力の発信も議論の中心に。佐藤勇士議員は、「酒田は千葉県酒々井町に次いで、特に酒に関する魅力を大いに発揮できる地域であり、全国清酒鑑評会などで数々の賞を受賞した酒造メーカーが多数存在する」と述べ、観光やイベントを通じたプロモーション活動の強化を訴えた。
また、人口減少の要因については他市との違いも指摘され、市の減少対策施策が十分に機能しているかについても意見が交わされた。特に女性の県内定着率が低いことは市の課題であり、今後の施策展開には女性視点が必要であると強調された。
議論の中では「市外から人を呼び込むためには、まずは地元の魅力を再確認することが重要」との意見も上がった。これに対し、行政側も次のステップとして、地域社会や高校などとの連携強化を進めていく意向を示した。
この他、山居倉庫の保存計画も取り上げられ、地域活性化と観光資源としての役割について意義が語られた。若い世代の人材が活用されることで、地域活性化につながることを期待されている。
本市では今後もコミュニティの魅力を高める取り組みを継続し、市民と一体となった活性化活動が求められている。議会は本市の未来のため、引き続きの施策推進を約束した。