令和4年度墨田区議会定例会が6月30日に開催された。議題に上がったのは11の議案および3件の陳情であり、その多くはコロナ禍に伴う影響対策を含むものだった。
特に注目が集まったのは、学校給食への公的援助に関する陳情である。日本共産党の山下ひろみ議員は、「学校給食費の値上げを撤回し、給食の無償化を目指すべきだ」と訴えた。教育長はこの件に対し、「食材料費は保護者負担が妥当である」と答弁したが、公益性の高い給食が対象外にされることへの懸念も強調された。
続いて、ゲノム編集トマト苗に関する陳情が取り上げられた。山下議員は、食品の安全性に疑問を持つ声を代弁し、「無償配布を避けるべきだ」と訴えた。彼は、ゲノム編集技術が使用されることに対して周囲の環境に与える影響を懸念している。
また、地方たばこ税を活用した分煙環境整備についての陳情でも議論が交わされた。田中哲議員は、自らがかつて喫煙者だった経験をもとに、「健康を第一に考えるべきだ」と強調した。受動喫煙防止法の必要性や、公共空間での喫煙所増設の是非がここでも聴かれた。
夕方には議案の採決が行われ、全ての議案が委員会審査報告通りに決定されることとなった。特に、一般会計補正予算については、コロナ禍における原油価格や物価高騰への対応策として重要視されている。区長の山本亨氏は、この監視を強化する方針を示した。
今後の区政への影響や新たに直面する課題については、各議員による意見交換と継続の必要性が改めて浮き彫りになった。区としても、迅速かつ効果的な支援施策が求められる状況が続く。