令和4年3月18日に行われた第1回幸手市議会定例会では新規・改正条例、補正予算、さらには重要な決議が可決された。特に注目を集めたのは、国民健康保険税条例及び後期高齢者医療特別会計予算の改正である。
まず、議案第3号の幸手市国民健康保険税条例の改正では、税額が1人当たり約11,515円増加することが確認された。この改正に関しては、予想以上の負担増であると懸念の声が上がったが、同時に賛成意見も存在した。
反対側の意見を述べたのは、日本共産党の大平泰二議員である。彼は、国民健康保険税負担の引き上げについて問題提起し、一般会計からの法定外繰り入れを行い市民の負担軽減を求めた。対照的に、賛成の立場を取った武藤壽男議員は、国民健康保険制度の重要性を強調し、地域の安定した医療保険提供の確保が不可欠であると述べた。
さらには、令和4年度幸手市一般会計予算についても大きな話題であった。この予算の規模は159億4,000万円で、歳入歳出いずれも3.4%の増加となる見込みである。この背景には、子育てや教育への重要な投資が含まれており、特に"ハッピースマイ(米)ル推進事業"と呼ばれる施策が新たに設けられた。これにより、子どもを養育する世帯への幸手産のお米の提供が行われる。
また、幸手駅東口公衆トイレ建設工事などのインフラ整備も計画されており、地域の利便性の向上が期待される。しかし、財政状態が厳しい中での事業推進には、計画的な進行と透明性の確保が求められる。
集中的に議論されたロシアによるウクライナ侵攻に抗議する決議もまた、市としての立場を示すものであった。この決議案は全会一致で可決され、地域社会の平和と国際法の遵守を求めるもので、議員たちの間でも強く支持された。
このように、幸手市議会第1回定例会は市の将来を見据えた重要な決定がなされた場となった。議員の皆様は、市民の期待に応える形で、今後の施策においても市民生活に寄り添う姿勢が求められる。