越谷市は、令和5年9月の定例会で市政に対する様々な一般質問が行われた。
特に注目を集めたのは病児保育施設についての質問で、横井聖美議員が、病児保育施設の充実とその利用手続の簡略化について詳しく取り上げた。議員は、越谷市内で病児保育が必要な家庭が増えていることを指摘し、実際の利用者数の増加に伴う手続きの面倒さが、利用を躊躇させている現状を述べた。市長の福田晃氏は、予約システムの導入を検討しており、今後は手続きの簡略化に取り組む考えを示した。その一方で、既存の病児保育室の利用実績については、331人の利用があったと報告されており、ニーズが高まっていることが伺える。
次に野口高明議員による水害時の自家用車避難場所の設置についての質問では、越谷市がイオンレイクタウンとの協定を結び、水害時に車両避難を受け入れる体制があることが説明された。市長は、その実績として、台風第19号と台風第2号の際に受け入れた台数を具体的に示し、今後も民間施設を活用した避難所の確保を検討する考えを示唆した。
さらに、工藤秀次議員が取り上げた教員の人手不足については、未補充の教員が小学校2名、中学校零名であることが報告され、県の新たな方針に沿った取り組みを進めることが求められた。教育長は、教職員の働き方改革に力を入れて取り組む意向を示した。特に、教職員の勤務時間の制限については、県の方針に従い改善を図っていく意向を表明した。
一方、大田ちひろ議員はHPVワクチンについて質問し、接種率の現状を確認。約38.1%の接種率があることを伝えた。市では、ワクチンの効果と副反応の双方について正しい情報を提供する体制を整備し、引き続き周知に努めるとのことで、市民の理解を深めるために情報の充実が求められた。