令和3年3月定例会での市政に対する質問が行われ、特に新型コロナウイルスの影響を受けた財政運営や職員人材育成についての議論が深まった。
32番の野口佳司議員は、市長に令和3年度当初予算の編成に関する諸課題について尋ね、特に一般会計の減収に関しての見解を求めた。野口議員は、市税が約25億円の減少を見込んでおり、これは前年度の当初予算額に匹敵する状況であると指摘した。
これに対し、高橋努市長は、新型コロナウイルスの影響を考慮した上での予算編成であり、税収減少の中で財源確保に努めていると回答した。老朽化対策や社会保障関連費用の増加が財政に与える影響についても報告され、今後の財政運営が厳しいものであるとの認識を示した。
次に、職員の人材育成に関する質問が続き、野口議員は新規職員採用試験の現状と今後の方針について伺った。市長は新規職員の採用活動を継続する中で、採用試験の改善に努めていると述べ、市民ニーズに即した行政運営を行うためには優秀な人材の確保が急務であると強調した。
また、荻島地区産業団地の整備に関しても野口議員は質問を行い、地権者の合意書締結が進まない現状に対する市長の見解を求めた。市長は、協議の難しさを認めつつ、引き続き丁寧な説明を行い、合意の取得に向けて努力すると述べた。
さらに、越谷市のスポーツ振興策についても質疑が行われ、教育長は新たな施策を通じて、適切なスポーツイベントの実施を目指していると答えた。特に、市民体育祭の実施についての見解が示され、様々な条件をふまえた上で市民が参加できるスポーツイベントの重要性が語られた。
質疑の中でも、新型コロナウイルスの影響を受けている中で、市民の安全を確保しつつ、地域の活性化を図ることが求められ、そのための施策が必要であるとの一致した見解が形成された。市長は、今後も市民との対話を重視し、共に地域を支えていく重要性を強調した。