令和4年6月7日に開催された、越谷市定例会第7日の議事は、市政に対する一般質問を中心に展開された。特に注目を浴びたのは、地域公共交通政策に関する質疑だ。畑谷茂議員は、新型コロナウイルスの影響で公共交通が困難になっている今、市民の意見を反映させた交通政策の必要性を訴え、市長に対する質問を行った。市長の福田晃市長は、越谷市地域公共交通計画を策定し、持続可能な交通ネットワークの構築に向けて進めていく意向を示した。但し、新型コロナの影響から回復が不透明なため、路線再開については慎重に検討する必要があると述べた。
続く質問では、男性用個室トイレへのサニタリーボックス設置について、畑谷議員が同様の設置は他市で進められていると指摘。福田市長は、サニタリーボックスを設置した実績を語り、利用者が安心して利用できる環境整備の重要性を強調した。その一方で、トイレ利用時に恥ずかしさを感じる市民の声も耳にしていると明かした。
次にヤングケアラーの支援を巡る質疑も行われた。畑谷議員は、従来のスタイルを見直し、全ての関係機関が連携できる体制構築の必要性を強調。これは、早期発見や適切な支援の実現に向けた議論であった。福田市長は、それに対し協働で取り組む姿勢を表明した。
さらに、新型コロナウイルスワクチン接種による副反応についての質問も寄せられ、山田裕子議員から具体的なケースについて尋ねられると、市長は副反応報告の具体数を提示しつつ、保健センターでの相談体制についても触れ、必要なサポートが得られるよう努める姿勢を示した。
また、教育長は越谷市の発達障害児の増加に対する認識を示した。急増の要因として、教育環境の把握、教職員の専門的支援、保護者との連携などが強調された。今後も各関係機関との連携強化が進められる見込みだ。
加えて、越谷市が進める教育環境の整備についても言及され、レイクタウン地域での児童急増に伴う問題を受け、教育委員会が整備計画を計画していることが述べられた。特に、蒲生学園の運営課題についても具体的な問題点が挙げられ、適切な対策が求められた。
終了にあたって、福田市長は市民の声に耳を傾け、教育環境をしっかりと整えて希望を持つ子供たちの未来を育てていく重要性を強調し、関係者への感謝の意を表明したとされる。