令和3年9月定例会にて、議員による様々な議題が上程され、討論や採決が行われた。
特に注目を集めたのは、消費税に関する「適格請求書等保存方式(インボイス制度)」についての請願である。この請願は、インボイス制度の導入を中止することを政府に求めるもので、議員から賛否の意見が分かれた。賛成派の議員、例えば、山田裕子議員は「この制度により中小企業がさらに厳しい状況に置かれることが懸念される。」と述べ、特に個人事業主や免税業者への影響を強調した。
一方、反対派の議員、守屋亨議員は「インボイス制度によって税の透明性が向上し、不正を防げる。」と説明し、制度の必要性を訴えた。この結果、請願は賛成少数で不採択となった。
続いて、市長提出の第88号議案に関する討論も行われた。こちらの議案は新型コロナウイルス感染症対策としての内容であり、市長の高橋努氏は、これによって在宅療養者への支援および、経営上の影響を受ける市内事業者への支援金を実施する必要性を述べた。多くの議員がこの議案に賛同し、全会一致で可決される運びとなった。
さらに、議員提出の第4号議案では、地方税財源の充実を求める意見書が提出された。この意見書では、コロナ禍による厳しい財政状況に直面している自治体への支援が求められ、地方一般財源の確保や固定資産税の見直しを含む内容となっている。この意見書も全会一致で可決に至り、地方自治体の厳しい現状とそれに対処する意思が示された。
このように、令和3年9月定例会は、より良い地域づくりに向けた重要な議論がなされた場となり、多様な意見が交わされる中で、今後の方針が定まっていくことを期待されている。市長の挨拶もあり、今後も市民の声をしっかりと反映しつつ、越谷市の発展に努める方針が示された。