令和元年12月9日に開催された越谷市の定例会では、市政に対する一般質問が行われた。議員たちは地域活性化や水害対策、市役所新庁舎の関連事業など、多岐にわたる問題について市長や教育長に対し質問を投げかけた。
特に越谷市の産業振興条例については、18番の大野議員が、越谷市産業振興ビジョンに基づく産業振興の取り組みや成果を求めた。高橋努市長は、商業や工業など各分野における取り組みを報告し、具体的には、商店会の支援や新たな産業用地の創出を挙げた。また、産業振興条例や計画の策定の重要性を強調し、今後とも積極的な支援を図っていく意向を示した。
さらに、中心市街地活性化基本計画については、地域資源を生かした活性化を目指し、商業や観光業の振興を図る施策が続けられ今後の取り組みの効果が期待される。
水害対策では、先の台風による浸水被害を受け、県と連携しながら河川の整備やポンプの増強に努めているところであり、新方川の緑道整備についても、地域住民との意見交換を行いながら進めている。新方川では、農業活性化のために農家レストランが開かれることを期待する声も聞かれた。
一方で、市立病院の経営に対しても質問が集中した。病院の収益安定のためには、診療内容の充実とともに医師の確保が重要であるとの理由から、市は今後とも順天堂大学との連携を強化し、さらなる医師の派遣を求めていく姿勢を見せた。市民からの要望は、公共交通を含めた生活基盤の維持管理に対するものであり、これを実現するために新たな施策が必要である。市民に近い身近な施策として、今後とも適切な情報発信を行い、住民の理解を得ることが重要とされている。