令和元年9月の定例会において、菊地貴光議員は市政に対する一般質問を行った。議員は、市内の運休中のバス路線や高齢者への支援策について具体的に提案した。
まず、運休中のバス路線に言及し、越谷市が新方地区をモデルに公共交通導入に向けた検討を行っていることを紹介。「地域住民の移動手段の確保に向け、市内の公共交通の現状を把握する必要がある」と強調した。新方地区内公共交通導入検討協議会が設立され、住民の日常的な外出行動に関するアンケート調査を実施することも行われている。
次に、高齢者に関する話題では、ひとり歩きが困難な高齢者の問題に焦点を当てた。菊地議員は、「入間市で実施されている徘徊SOSサービスを参考に、認知症高齢者への支援制度の強化を求めている」と説明。このサービスは、GPS位置情報を活用した支援で、家族の不安を軽減する役割があるとした。市長は、越谷市でもこうした取り組みが進行中であり、今後の充実を図る意向を示した。
さらに、子育て情報の発信についても言及があり、スマートフォンアプリの導入によって子育て支援に力を入れることが求められた。特に、母子健康手帳アプリなどの活用によって、親に必要な情報が届けられることが期待される。
また、菊地議員は、SDGs（持続可能な開発目標）についても取り上げ、市民や事業者への普及活動の必要性を訴えた。官民連携プラットフォームへの参加を進め、地域に根ざした取り組みを進める考えを示した。
その後、水泳指導やプールの維持管理についての質問に移り、教育長が水泳指導の現状に加え、学校のプール管理について詳しく説明を行った。特に、民間委託による水泳教育システムの導入の可能性についても触れられ、今後の検討課題とされた。
会議全体を通じて、地域住民の意見を反映した市政の在り方や支援策の充実が重要であるとの認識が強調された。今後、こうした議論が実現に向けて進むことが期待される。