令和5年12月7日に行われた越谷市議会の定例会では、市政に対する一般質問が行われ、特に新型コロナウイルス感染症に関連した議論が注目を集めた。
最初に、菊地貴光議員が春と秋の新型コロナウイルスワクチン接種の現状について質疑を行った。福田晃市長は、春開始接種においては55271人が接種を受け、65歳以上の高齢者に対しては接種率56.1%を記録していると報告した。また、秋開始接種も現在進行中であり、59,934人が接種を受けていると述べ、新型コロナウイルスの動向に対して地域医療機関との連携を強化し、さらなる周知に努める意向を示した。
次に、野口高明議員が市立病院の経営強化策について質問した。福田市長は、コロナ禍からの回復期における市立病院の経営状態について、特に患者受入れ方針を再確認し、救急体制や地域医療機関との連携の強化に取り組んでいることを述べた。また、病院経営の具体的な改善策として手術支援ロボットの導入が挙げられたが、導入には高額な費用と専用の手術室が必要であるため、現在の運営体制の見直しが求められているとのことだ。
更に、工藤秀次議員が医療提供体制の見通しと本市への影響について言及した。市内で移転が行われる病院に関して、十全病院から新越谷病院への移転があるが、両病院がそれぞれ医療機能を強化して移転する予定であることを市長は説明した。地域の医療機関からの信頼を維持するためには、地域医療の重要性について再確認しながら、患者のニーズに応じた医療体制の整備が不可欠とされている。
文化芸術についても重要な議論がなされた。菊地議員が市内で文化芸術歴史を活かしたまちづくりの重要性を強調し、教育長の吉田茂氏は地域文化を継承するための施策について説明した。特に、文化芸術によるまちの魅力を高めるため、本市独自の文化芸術振興策を検討する意向を示した。