越谷市議会の令和4年6月定例会が6月20日に開かれ、請願や市長提出の議案が審議された。特に注目を集めたのは、建設アスベスト被害に関する請願である。議員たちは、アスベストの危険性に対して国と建材メーカーの責任を追及し、全面救済の必要性を強調した。
島田玲子民生常任委員長は、「屋外従事者にもアスベストの影響がある」と述べ、現行の給付金制度ではすべてのアスベスト被害者が救済されていないとの意見を示した。また、議員の質疑が行われ、建設アスベスト訴訟における最高裁判決が出た背景についても詳しく議論が展開された。
賛否の意見が交わされた後、4請願第1号は賛成多数で採択された。小林成好議員は反対討論を行う中で、「企業賠償については訴訟ごとの判決に基づくべきだ」と話し、国からの一律の給付には問題があるとして反対の立場を貫いた。
午後の部では市長提出の第55号議案と第56号議案が審議された。特に第56号議案では、建設中の(仮称)緑の森公園保育所について取り上げられ、地域住民の意見を尊重した説明が求められる中、詳細な整備計画が提案された。
その後、議員提出第4号議案の採決が行われ、土地に含まれる遺骨に対する配慮を求める意見書は、賛成多数で可決された。議員たちは、この件が人道的な問題であると共に、留意すべきとし、処理方法についてもさらなる検討が必要だと述べたとのこと。
最後に、議会は議論が尽くされた後、提出されたすべての議案を原案どおり通過させた。市長は、国における本市の教育政策に向けた関心を期待しつつ、来月以降の施策実施に向けた決意を新たにした。