越谷市の令和2年7月臨時会が開催され、新型コロナウイルス感染症対策に関する重要な議題が提起された。
市長の高橋努氏は、現在の市内の感染状況について深刻な認識を示した。特に南越谷地区ではクラスターが発生し、多くの感染者が報告されている。市は従業員に対してのPCR検査を実施し、早急に感染拡大防止策を講じていると述べた。市民の安全を守るため、今後も関係機関と連携を深めていく重要性を強調した。
本臨時会では、予算案として第70号及び第71号議案が提出されている。第70号議案は、ひとり親世帯への臨時特別給付金の支給に必要な経費を補正するものであり、歳入歳出それぞれ3億600万円が追加される。第71号議案では、一般会計における補正予算として33億1,800万円が提案され、その内訳には新型コロナウイルス感染症への支援策が盛り込まれている。
質疑の中で、白川秀嗣議員からは新型コロナウイルスに対する施策やその現状について厳しい指摘がなされた。特に、感染者数が急増していることから、今後の支援策の充実が求められた。さらに、教育のICT環境整備についても言及し、教員へのサポートが不足していることを指摘した。
市長は、教育環境の整備が進むことで、学生の個別学習が可能になるとし、この方針での進捗を確認した。議題となった学校ICTの導入については芯となる目標がありながら、運用面での不安が残されていることも事実であり、その点についても今後の議論が期待される。特に家庭の通信環境や、子供たちの心身に与える影響については細心の注意が必要とされる。
議会では、討論を終えた後、両議案は賛成多数で可決された。市長は、今後も市民の安心・安全を確保するため、全力で取り組む姿勢を示した。