令和6年3月、松原市議会は第1回定例会を開催した。会議では、令和6年度の予算編成に関する説明が行われ、特に安全なまちづくりや市民サービスの充実に向けた取り組みが強調された。
公明党の依田眞美子議員が代表質問を行い、まず令和6年度予算の特徴について聞いた。市長の澤井宏文氏は、安心・安全な取り組みに注力すると共に、子育ての支援強化を図ると述べた。
次に、安心・安全で活力を生み出すまちづくりに焦点を当て、災害対策の強化が求められた。依田議員は具体的な備蓄計画や要支援者対応の施策について質疑を行うとともに、松原市の防災士会との連携の重要性を指摘した。市長は、避難時におけるプライバシーや心理的負担の軽減に配慮し、地域主体の防災対策を進める考えを示した。
更に依田議員は「人を育て人が輝くまちづくり」について、アドバンスト・インターンシップ(AIM)の取り組みを取り上げ、教育委員会の美濃亮教育長は、大学生が教育行政の課題に取り組む良い機会として評価され、将来の教員候補を増やす狙いがあると説明した。
また、市の観光協会は、この5年間で地域資源の発掘と市外への情報発信に取り組んできた。大阪・関西万博に向けた関連施策も進行中で、澤井市長は、「市制70周年記念事業と並行して、地域の魅力を広く発信していくことが重要」と訴えた。
最後に、公共施設の今後については、大塚運動広場などにおいて老朽化問題が指摘された。井上彰人議員は、長年使われ続ける中での施設の維持管理の必要性を訴えるとともに、地域のニーズを反映させるためのアプローチを求めた。市は、適切なバランスのもとで地域の特性に合わせた支援を行っていく方針である。
議論の中で示された数々の意見や要望は、今後の施策に反映される見込みである。地域の安心・安全な環境を築くためには、市民との協働が不可欠であるとの認識が改めて確認された。