藤井寺市議会は、令和5年12月定例会において、観光拠点化や防災体制の強化について活発な議論を展開した。
特にアイセルシュラホールの観光拠点化に関する議論には、公明党の花崎由貴子議員が焦点を当てた。議員は、人口減少が続く藤井寺市において観光施設に投じられる財源の有効性を疑問視し、市民生活に対するネガティブな影響を懸念した。「市民が本当に必要としているのか、観光拠点化によって何がもたらされるのかしっかりとした検証を行ってほしい」との意見が示された。
また、藤井寺市は公共施設の再編成に向け、各種県事業との連携強化を図ることで、訪れるすべての人々に安全で快適な移動を提供する方向で進めている。整備の進行状況について片田久人都市整備部長は、「八尾富田林線の整備は地域住民の意見を反映しつつ、着実に進めている」と述べた。
一方で、議会内では地元住民への情報提供の遅れや不透明感が指摘され、「年度ごとの進捗報告を地元住民に対して行い、さらなる説明責任を果たしてほしい」との意見もあった。
防災関連の取り組みについても議論がなされ、自主防災訓練の実施や地域防災計画に基づく物資の備蓄状況が報告された。具体的には、火災や地震に備え、約90種類の物資を備蓄しているという。
議会は今後も市民の生活を守るため、観光施策や防災対策を積極的に進めていく方針を示した。市民に寄り添いながら、地域の特性を活かした施策を通じて、持続可能な発展を目指す姿勢が強調された。