令和4年6月15日、藤井寺市議会で開かれた定例会の会議録では、観光政策や市民の生活に関連する重要な議題が取り上げられた。特に、大阪維新の会の生田達也議員は、ウクライナ侵攻が世界経済に及ぼす影響について指摘し、観光の振興についても言及した。
生田議員は、新型コロナウイルスの影響で停止していた観光客の受け入れが再開されたことを受け、今後の観光政策の方向性について市民生活部長の林智子氏に質問した。林氏は、ウイズコロナの観光施策として、古墳や神社仏閣を生かしたマイクロツーリズムの推進を強調した。具体的には、「観光難易度A級シティ」というキャッチコピーのもと、本市の魅力を市民に知ってもらう取り組みを進めているという。
生田議員は、さらに現在の観光施策の成果について質問し、林氏から具体的なシティプロモーション事業紹介があった。特に、凸版印刷株式会社と連携した観光音声ガイドアプリや、謎解きキットを活用した観光周遊キャンペーンが実施中であることが報告された。これには参加者からの高い評価も寄せられているという。
次に、教育長の濱崎徹氏は、学校における学力向上についても言及。新型コロナウイルスの影響を受けた学習状況に対応するため、教員の授業力向上や家庭での学習環境整備にも力を入れる意向を示した。
しかし、議員らの質問には市民としてのリアルなニーズが求められる中、待機児童問題の深刻さも浮き彫りになった。特に、道明寺エリアの保育施設の不足が問題視され、この地域の受け皿確保が待たれているとの指摘があった。これに対し、林氏は現行制度の下でできることは進めるが、根本的な解決策にむけて検討を続けていると応じた。
結局、今回の会議録からは、観光施策、教育施策、そして保育に関する問題を通じて、市長をはじめとする市のリーダーたちが市民目線での理解を深めつつ、現実的な施策を実施していく必要があることが示された。市民の生活向上を目的とした取り組みの意義とその実現に向けた努力が求められている。