令和2年3月2日、藤井寺市議会は市政運営方針に関する質問と一般質問を行い、新型コロナウイルス感染拡大防止策や、公共施設マネジメント、地域観光振興に関する意見が出された。
この日、岡田市長は新型コロナウイルス対策本部を立ち上げた旨を報告した。市長は「本市では、感染者がいないが、万一に備え小・中学校の臨時休業を決定した。」と述べ、市民にも県の指針に従った行動を促した。
続いて、岡本光議員(政新クラブ)が新型コロナウイルス対策に関する現状を尋ねると、こども・健康部長の白江和弘氏は、「新型コロナウイルス対策本部を設置し、情報収集と市民への注意を行っている。」と参加していた議員に説明した。全国の動きに合わせ、地域住民や学校においても休校等の措置を講じることを強調した。
公共施設マネジメントについても質問があり、この文脈では、市民総合体育館や図書館、スポーツセンターの複合施設化に関する話題が上がった。予算に対する懸念から慎重な対応が求められ、森田勉総務部長は、「事業化の判断を見極める必要がある」とし、近年の財政見通しを反映した話を述べた。さらに教育委員会より、地域の教育環境整備やGIGAスクール構想についての説明もあり、各種施策に対する期待感と課題が浮き彫りになった。
観光振興では、まちなか観光創造プランの改定が取り上げられ、田中真政策企画部長が「地域資源を活用し、地域に訪れる人や生活する人が共に楽しめるまちづくりを進めていく」と説明した。この方針に基づき、観光プロモーションを進める中で、地域雇用の創出や経済活性化へ向けたアイデアが出され、市民参加型のイベントを増やすことが必要とされた。
市民からは、古墳群が世界遺産に登録された後の観光への期待も表明されており、さらなる地域資源の発掘が求められている。市長は「世界文化遺産登録を契機に、藤井寺の魅力を市民と共に発信していくことを目指す」と強調した。