真庭市の令和4年3月第1回定例会では、高校の魅力化や子育て支援が大きなテーマとして浮上した。
特に、黒川愛議員は市内高校への進学率の低下について言及し、地域全体で高校を守っていく必要があると強調した。市の高校は、かつては約7割の進学率があったが、現在は60%以下に落ち込んでいる。また、今年度の調査では地元の高校への進学希望率が49%であり、生徒たちが生まれる場所としての魅力を維持するためには、地域の応援が不可欠であると訴えた。
市長は、高校の存続は市民全体の課題であり、地域の支援を受けて高校生が育つ環境を整えていくことが大切であると述べた。そして、新たに整備される女子寮の必要性についても言及し、次年度から具体的な対策を進めていく意向を示した。
また、子育て支援に関する質問では、黒川議員が小規模保育事業所の公募について、その経緯を尋ねた。市民からの意見を踏まえつつ、早急に受け皿を確保する必要性が認識されているが、議員はそれに伴う説明や議論が不足していると指摘した。市の方針としては、ゼロ歳から2歳児を対象とした小規模保育事業所への公募を進めることが決定された。
放課後児童クラブの待機児童についても懸念が示された。現在、真庭市には待機児童が数名おり、需要が高まっている。市は、各地域の実情に応じた対応を検討し、保育施設や放課後児童クラブの充実につなげることを目指している。
さらに、真庭地区の交通手段や移動手段の確保についても話題となった。市長は、公共交通の計画マスタープランに基づき、まにわくんや地域運行などの交通手段を確保していく必要があるとし、交通弱者への配慮も行っていく方針を示した。
文化振興についても、コロナ禍での厳しい状況を踏まえつつ、市民との連携を強化し、地域文化を育む活動を支援する姿勢が見られた。市民文化への支援策や新たな補助金制度の導入が期待されている。