令和5年9月の小諸市議会定例会では、複数の重要な議題が取り上げられた。特に、健康支援施策や地域コミュニティの活性化に関する質問が多く、市民生活に直結する議題が中心となった。
土屋利江議員は、子宮頸がんワクチン接種の周知活動と接種率向上について質問した。この取り組みについて、保健福祉部長の土屋雅志氏は、接種勧奨再開以降、接種率は17歳で12.4%、26歳で43.9%と少しずつ増加しているものの、特に若年層への働きかけが不足していると指摘した。さらに、9価ワクチンの接種が可能になったことを踏まえ、現在208名が接種を受け、その80%が新しいワクチンに切り替えている現状を報告した。
また、竹内健一議員は、通学路の安全確保に関する質問をし、通学路点検の実施状況や花壇設置などの提案を行った。教育長の山下千鶴子氏は、合同点検で117件の要望を集め、その多くは道路の改修が必要であるとしつつも、具体的な改善策を引き続き検討していると述べた。
地域コミュニティの活性化についても議論が交わされ、清水みき枝議員からは区への行政支援強化の必要性が示された。市長は、区と市が対等なパートナーとして役割を果たす必要があるとし、地域活動のデジタル化や担い手不足の解消に向けた施策についても言及した。
今後は、高齢者が地域で活躍できる場を提供し、若者に多様な活動を促すことが求められている。市民にとって、安心で活力のある地域社会作りが引き続き重要なテーマとなるだろう。