令和5年6月3日、宇土市議会は定例会を開催し、複数の重要案件が議題に上った。
特に注目を集めたのは、地域高規格道路促進等対策特別委員長の西田和徳氏による中間報告である。報告では、熊本・宇土道路について、令和5年度の国の当初予算は前年と同額の2億円とのことだ。用地進捗率は約98%とされ、事業進捗率は前年より1ポイント上昇し約36%に達しているという。ただし、トンネル工事に関する基準の改定により、全体の進捗が減少している一因もあると説明された。
また、議案第33号から第44号までの重要な議案が上程され、特に国民健康保険税の改正に関しては賛否が分かれる場面が見られた。市議会では、「健康保険税の課税限度額を引き上げる必要性について、国からの財政支援が重要である」との意見が強調され、異なる立場の議員から反対意見が出た。
福田慧一氏は4月から保険税を引き上げる意義について疑問を呈し、住民の経済状況への影響を懸念した。また、物価高騰に伴う生活者支援策として、特に福祉関連事業への投資が強調された。文教厚生常任委員長の樫崎政治氏は、子育て支援の重要性を訴え、医療費の無償化を推進する必要があると述べた。
議案の採決では、電動ボタンを用いた電子表決が行われ、すべての議案は原案どおり承認された。市長の元松茂樹氏は、行政運営に関する市民からの意見を重視し、前向きな市政運営の継続を誓った。