令和元年9月3日、加東市議会は第86回定例会を開催し、令和元年度補正予算など37件の重要案件を賛成多数で可決した。市長の安田正義氏は、会議の冒頭で、8月31日に開催された「加東市夏のおどり」が大成功に終わったことを報告した。特に東京五輪音頭が新たに加わったことに言及し、オリンピックへの期待感を示した。
本定例会で最も注目された議案は、令和元年度加東市一般会計補正予算(第3号)である。この予算には、幼児教育・保育無償化に伴う給付費や、人件費の補正が含まれていると堀内千稔総務財政部長が説明した。特に、東条地域小中一貫校整備事業における工事入札の不調による事業費の変更が重要なポイントとなった。
また、異常気象による台風の影響についても市長より言及され、最近の災害の頻発に注意を喚起した。特に、昨年の豪雨や台風の影響で発生した地すべりについて、復旧工事が進んでいることを報告した。台風シーズンが続く中、市民の安全が求められる。
新しく設置される加東アート館についても議論が活発に行われた。特に、その入場者数の想定として年間3万人を目指すという目標に対し、議員からは疑問の声も上がる。入場者数の根拠や、地域経済への波及効果についてしっかりとした検証が求められるとの意見があった。
加東市からの議案に加え、請願の取り扱いや人権擁護委員候補者の推薦に関わる決定も行われ、市の公的機関としての役割も再確認された。議員間での討論が活発な中、各事業について市民への還元を見越した活発な議論が展開された。
また、平成30年度の決算報告や健全化判断比率に関する報告も行われ、加東市の財政状況についても一定の評価が下されるなど、今後の施策への期待を高める形となった。