野田市議会は、個人情報の保護に関する条例を制定した。
新たな条例の制定は、議会における個人情報の適正な取扱いを確保するためのもので、個人の権利利益を保護することが目的とされている。特に、議会が保有する個人情報の開示、訂正、利用停止を求める権利の明確化が重要視されている。
議会運営委員会の委員長である内田陽一氏は、「この条例により、個人情報を適切に管理し、市民の信頼を損なわないよう努めてまいります」と述べた。条例には、個人情報の定義、自己情報コントロール権、適正な取得、正確性の確保、安全管理措置などの規定が詳述されている。
特に、個人情報の開示に関しては、議長が開示請求を受けた場合、速やかに対応する義務が定められており、開示決定は30日以内に行わなければならない。また、開示請求に対して不開示情報が含まれる場合、その情報を除いた部分を開示することも義務付けられている。
さらに、利用目的以外の利用を禁止し、個人が同意を得た上での利用を基本とするなど、個人の権利を重視した内容となっている。議会が保有する個人情報ファイルについても帳簿を作成し、その内容を公表することが求められる。
この条例は、令和5年4月1日から施行される。内田氏は、「今後も市民と議会の信頼関係を築くために、透明性のあるはっきりした情報管理を行っていく」と決意を表明した。世間のデジタル化の進展に伴う個人情報保護の重要性を訴える通過点として、多くの期待を寄せられている。